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傷病手当金の計算と手取りの実態|休職中に減る金額を正しく知る

傷病手当金は給与の2/3とよく言われますが、社会保険料が引かれるため手取りは約5割に。計算方法や手取り額の目安、都道府県別の差まで解説します。

キーワード: 傷病手当金 計算 手取り

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傷病手当金の計算と年収487万円から税金・社会保険料を引いた手取りの目安を解説">手取りの関係を正しく理解する

傷病手当金は、業務外の病気やケガで働けず給与が受けられないときに、健康保険から支給される所得補償です。一般的に「給与の3分の2」と説明されますが、実際に手元に残る金額はそれより少なくなります。本記事では、傷病手当金の計算方法と手取りの実態を、最新の統計や制度に基づいて解説します。

傷病手当金の計算方法|標準報酬月額から日額を求める

傷病手当金の1日あたりの支給額(日額)は、健康保険法第99条に基づき次の式で計算します。

日額 = 支給開始日以前12か月の標準報酬月額の平均 ÷ 30 × 2/3

標準報酬月額は、実際の給与(基本給+残業代+通勤手当など)を一定の等級に当てはめた額です。例えば、標準報酬月額が30万円の場合、日額は6,667円(30万円÷30×2/3)となり、30日分で約20万円です。ただし、支給開始日から連続3日間の待期期間(有給休暇や公休日を含む)は支給されず、4日目から支給が始まります。

傷病手当金の手取りは給与の約5割|社会保険料が引かれる理由

傷病手当金は非課税(健康保険法第62条)ですが、休職中も健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料の本人負担分は原則として発生し続けます。育児休業や産前産後休業と異なり、傷病による休職には社会保険料の免除規定がありません(健康保険法第159条・第159条の3)。

東京都・標準報酬月額30万円・40代(介護保険第2号被保険者)のモデルケースで試算すると、次のようになります。

項目金額(月)割合
休職前の月給(標準報酬月額)300,000円100%
傷病手当金(30日分)200,010円66.7%
健康保険+介護保険(折半)−17,205円5.735%
子ども・子育て支援金(折半)−345円0.115%
厚生年金保険(折半)−27,450円9.150%
社会保険料 本人負担 合計−45,000円15.00%
手残り155,010円51.7%

このように、傷病手当金の額面は月給の66.7%ですが、社会保険料を差し引くと手取りは月給の51.7%になります。差は15ポイント、金額にして月45,000円です。支給期間の上限である1年6か月まで休職した場合、差額は81万円に上ります。

都道府県によって手取りが変わる|保険料率の違い

健康保険料率は都道府県ごとに異なります。令和8年度の協会けんぽでは、最も高い佐賀県(10.55%)と最も低い新潟県(9.21%)で、同じ標準報酬月額30万円でも本人負担額に差が出ます。

都道府県健康保険料率本人負担率本人負担額(月)手残り
佐賀県(最も高い)10.55%15.350%46,050円153,960円
東京都9.85%15.000%45,000円155,010円
新潟県(最も低い)9.21%14.680%44,040円155,970円

差は月2,010円、1年6か月で約3万6千円になります。住む場所によって手取りが変わる点は、試算の際に押さえておきましょう。

手取りまで試算している人はわずか10%|実態調査から

IKIGAI TOWNの調査(40〜59歳・n=30,015)によると、傷病手当金の手残り額まで含めて家計のシミュレーションを行っている人は10.0%にとどまりました。最も多かったのは「休職中の税金や社会保険料の負担について、深く考慮していなかった」の38.8%で、「給与の2/3がそのまま使える資金になると想定していた」が11.3%でした。

金融資産別に見ると、資産500万円未満の層でシミュレーション済みは5.8%なのに対し、3,000万円以上では24.8%と4.3倍の差があります。手取りを正確に把握することは、休職中の家計管理に直結します。

傷病手当金と給与の手取りを比較する早見表

標準報酬月額別の傷病手当金(30日分)と、給与の手取り(目安)を比較します。給与の手取りは、所得税・住民税・社会保険料を差し引いた一般的な概算です。

標準報酬月額傷病手当金(30日分)給与の手取り(目安)差額
20万円約13.3万円約16.3万円−2.9万円
25万円約16.7万円約20.1万円−3.5万円
30万円約20.0万円約24.0万円−4.0万円
35万円約23.3万円約27.8万円−4.4万円
40万円約26.7万円約31.5万円−4.9万円
50万円約33.3万円約38.9万円−5.5万円
60万円約40.0万円約45.4万円−5.4万円

傷病手当金は非課税のため、所得税や住民税はかかりませんが、社会保険料の負担が残るため、手取りは給与の約8割程度になるケースが多いです。住民税は前年の所得に基づくため、休職中も別途納付が必要な点に注意しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1: 傷病手当金の計算に使う標準報酬月額はどうやって決まりますか?

A: 標準報酬月額は、毎年4月〜6月の給与(残業代や通勤手当を含む)の平均をもとに、9月から翌年8月まで適用される等級です。昇給や降給があった場合は随時改定で見直されることもあります。

Q2: 傷病手当金の支給期間はどのくらいですか?

A: 同一の傷病について、支給開始日から通算して1年6か月です(健康保険法第99条第4項)。途中で復職した期間は通算に含まれないため、治療と就労を繰り返す場合も最長1年6か月分を受け取れます。

Q3: 休職中に社会保険料を払えない場合はどうなりますか?

A: 多くの場合、会社が立て替えて後日精算するか、傷病手当金から差し引かれます。支払いが滞ると資格を失う可能性があるため、早めに会社や健康保険組合に相談しましょう。

Q4: 傷病手当金は退職後も受け取れますか?

A: 退職時に傷病手当金の支給を受けている(または受ける資格がある)場合、退職後も継続して受給できます(継続給付)。ただし、任意継続被保険者になった場合は対象外です。

Q5: 傷病手当金と障害厚生年金は同時に受け取れますか?

A: 原則として併給は調整されます。障害厚生年金の額が傷病手当金より少ない場合、差額が傷病手当金として支給されます(健康保険法第108条第3項)。

まとめ

傷病手当金の計算は「給与の2/3」という単純なものではなく、社会保険料の負担を考慮すると手取りは約5割になります。休職中の家計を守るためには、傷病手当金の計算と手取りの実態を正確に把握し、事前にシミュレーションしておくことが重要です。

給与や手取りに関する詳しい情報は、年収指数や手取り早見もご参照ください。その他の記事は記事一覧からご覧いただけます。

よくある質問

傷病手当金の計算に使う標準報酬月額はどうやって決まりますか?

標準報酬月額は、毎年4月〜6月の給与(残業代や通勤手当を含む)の平均をもとに、9月から翌年8月まで適用される等級です。昇給や降給があった場合は随時改定で見直されることもあります。

傷病手当金の支給期間はどのくらいですか?

同一の傷病について、支給開始日から通算して1年6か月です(健康保険法第99条第4項)。途中で復職した期間は通算に含まれないため、治療と就労を繰り返す場合も最長1年6か月分を受け取れます。

休職中に社会保険料を払えない場合はどうなりますか?

多くの場合、会社が立て替えて後日精算するか、傷病手当金から差し引かれます。支払いが滞ると資格を失う可能性があるため、早めに会社や健康保険組合に相談しましょう。

傷病手当金は退職後も受け取れますか?

退職時に傷病手当金の支給を受けている(または受ける資格がある)場合、退職後も継続して受給できます(継続給付)。ただし、任意継続被保険者になった場合は対象外です。

傷病手当金と障害厚生年金は同時に受け取れますか?

原則として併給は調整されます。障害厚生年金の額が傷病手当金より少ない場合、差額が傷病手当金として支給されます(健康保険法第108条第3項)。

参考情報

関連ガイド

本記事の金額は公開統計や一般的な試算に基づく目安です。実際の手取りは社会保険・税法・扶養・居住地により異なります。重要な意思決定の前に、最新の公式情報や専門家の助言を確認してください。