扶養控除と配偶者控除の年収別ガイド – 手取りナビ
扶養控除や配偶者控除は年収によって控除額や適用条件が変わります。令和8年分の改正に対応した最新情報を、具体的な年収例を交えてわかりやすく解説。手取りに与える影響もチェック。
TAKE-HOME BY GROSS
額面別・月の手取り目安
- 300万円 約 210,000円
- 400万円 約 270,000円
- 500万円 約 330,000円
- 600万円 約 390,000円
- 800万円 約 500,000円
- 1000万円 約 610,000円
独身・扶養なし想定の概算。棒グラフをクリック可能な年収帯は詳細ガイドへ。
はじめに
年末調整でおなじみの「扶養控除」「配偶者控除」は、税金の負担を減らし年収487万円から税金・社会保険料を引いた手取りの目安を解説">手取りを増やす重要な制度です。しかし、これらの控除は年収(厳密には合計所得金額)によって適用条件や控除額が変化します。本記事では、国税庁の公式資料をもとに、扶養控除・配偶者控除の仕組みを年収の観点から整理し、実際の手取りにどう影響するかを解説します。
---
扶養控除とは?控除額と年収要件
扶養控除は、納税者に16歳以上の扶養親族がいる場合に受けられる所得控除です。扶養される親族の年齢や同居の有無に応じて控除額が異なります。
主な控除額(令和7年・8年共通)
| 扶養親族の区分 | 控除額 |
|---|---|
| 一般の控除対象扶養親族(16歳以上) | 38万円 |
| 特定扶養親族(19〜22歳) | 63万円 |
| 老人扶養親族(70歳以上)のうち同居老親等 | 58万円 |
| 老人扶養親族(70歳以上)のうちその他 | 48万円 |
扶養される側の年収要件
扶養控除の対象となるには、扶養される親族の合計所得金額が62万円以下(令和8年分から。令和7年分は58万円以下)である必要があります。給与収入のみの場合、合計所得62万円は年収136万円以下に相当します(給与所得控除後の金額で判定)。この年収を超えると扶養親族になれず、控除を受けられません。
---
配偶者控除とは?年収別の控除額
配偶者控除は、納税者に配偶者がいる場合に受けられる控除です。配偶者控除の金額は、納税者本人の合計所得金額と配偶者の年齢によって変わります。
配偶者控除の金額(納税者の合計所得別)
| 納税者の合計所得金額 | 一般の配偶者 | 老人配偶者(70歳以上) |
|---|---|---|
| 900万円以下 | 38万円 | 48万円 |
| 900万円超 950万円以下 | 26万円 | 32万円 |
| 950万円超 1,000万円以下 | 13万円 | 16万円 |
| 1,000万円超 | 0円(適用なし) |
(出典:国税庁「No.1191 配偶者控除」)
配偶者の年収要件
配偶者自身の合計所得金額が62万円以下(令和8年分。給与収入なら年収136万円以下)であることが必要です。配偶者の年収がこれを超えると配偶者控除は使えませんが、代わりに配偶者特別控除(最大38万円)が利用できる場合があります。
---
年収別:扶養控除・配偶者控除が手取りに与える影響
国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」によると、平均給与は487万円(男性597万円、女性342万円)です。平均的な年収帯で、扶養控除や配偶者控除がどれくらい手取りを変えるのか具体的に見てみましょう。
ケース:年収500万円・配偶者控除あり
- 納税者の年収500万円(合計所得は約386万円※)
- 合計所得900万円以下なので、配偶者控除は満額の38万円(一般配偶者の場合)
- 所得税の税率は10%(課税所得によって変動)と仮定すると、控除により所得税が約3.8万円減少
- 住民税(10%一律)も約3.8万円減少し、合わせて年間約7.6万円の手取りアップ効果
※給与所得控除後の金額。正確には個別に計算が必要です。
ケース:年収700万円・扶養控除あり(特定扶養親族19歳)
- 特定扶養親族63万円控除により、所得税・住民税合わせて年間約12.6万円の節税(税率20%の場合)
- 手取り増加額は年収帯によって変わる
扶養控除・配偶者控除は、自身の年収が高くなるほど節税効果も大きくなる傾向があります(累進税率のため)。ただし、納税者の合計所得が1,000万円を超えると配偶者控除が適用外になる点に注意が必要です。
---
令和8年分の改正ポイント
令和8年(2026年)の税制改正では、扶養控除・配偶者控除に関連する以下の変更があります。
- 扶養親族・配偶者の所得要件引き上げ
- 合計所得金額の基準が58万円→62万円に引き上げ
- 給与収入のみの場合、123万円→136万円に緩和
- 基礎控除の引き上げ
- 合計所得金額2,400万円以下の納税者で基礎控除額が48万円→62万円に増額(ただし、所得に応じて段階的)
(出典:国税庁「令和8年分 扶養控除額等の計算について」、同「配偶者控除等申告書について」)
これらの改正により、より多くの人が扶養・配偶者控除の対象となり、手取りが増える可能性があります。
---
まとめ
扶養控除・配偶者控除は、年収に応じて控除額や適用条件が変化するため、自身の収入と家族の収入を正しく把握することが大切です。
- 扶養控除:扶養する側の年収は制限なし。扶養される側の年収が136万円以下(給与のみ)が条件。
- 配偶者控除:納税者の合計所得が1,000万円以下で、配偶者の年収が136万円以下(給与のみ)なら満額。
- 配偶者の年収が136万円を超えても、配偶者特別控除(最大38万円)が使える場合があります。
手取りを最大化するためには、これらの控除を漏れなく申告しましょう。詳しい計算は年収指数や手取り早見でシミュレーションできます。また、その他の控除については記事一覧もご参照ください。
よくある質問
扶養控除の対象となる子供の年収はいくらまでですか?
扶養される子供の合計所得金額が62万円以下(令和8年分以降)である必要があります。給与収入のみの場合は年収136万円以下が目安です。この金額を超えると扶養親族になれません。
配偶者控除と配偶者特別控除の違いは何ですか?
配偶者控除は配偶者の合計所得が62万円以下の場合に受けられる控除です。配偶者の所得が62万円を超え133万円以下の場合は配偶者特別控除(最大38万円)が適用されます。どちらも納税者の合計所得が1,000万円以下であることが条件です。
自分の年収が900万円を超えると配偶者控除はどうなりますか?
納税者の合計所得が900万円超950万円以下の場合、配偶者控除額は一般配偶者で26万円、老人配偶者で32万円に減額されます。950万円超1,000万円以下ではさらに13万円・16万円に減額され、1,000万円を超えると配偶者控除は受けられません。
年収487万円(平均給与)の場合、配偶者控除で手取りはどのくらい増えますか?
目安として、配偶者控除38万円満額が適用される場合、所得税(税率10%程度)と住民税(10%)の節税効果で年間約7.6万円の手取り増加が見込まれます。ただし、実際の増加額は他の控除や社会保険料にもよるため、正確には試算ツールをご利用ください。
扶養控除は年末調整で申請できますか?
はい、扶養控除を受けるには勤務先に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出する必要があります。16歳以上の扶養親族がいる場合、この書類に記載することで年末調整で控除が適用されます。
参考情報
関連ガイド
- 扶養控除と年収の関係|対象になる年収・控除額・節税効果の目安 手取り・税金
- 配偶者控除と年収の関係をわかりやすく解説|年収の壁と控除額の早見表 手取り・税金
- 年収と所得税の関係 – 手取りナビ 手取り・税金
- 年収と手取りの違いとは?令和7年分の平均年収487万円から手取り目安を解説 手取り・税金
- 所得税 早見表 年収別|課税所得から引く税率一覧と手取りの目安 手取り・税金
- 手取り30万の年収はいくら?額面・控除内訳と平均との比較【2026年版】 手取り・税金
- 手取り40万の年収はいくら?額面年収・月収の目安を徹底解説 手取り・税金
- 年収と税金の関係をわかりやすく解説|手取りはいくら減る?【令和7年分・国税庁調査】 手取り・税金
本記事の金額は公開統計や一般的な試算に基づく目安です。実際の手取りは社会保険・税法・扶養・居住地により異なります。重要な意思決定の前に、最新の公式情報や専門家の助言を確認してください。