広告代理店の年収はいくら?大手ランキングと年代別・職種別の目安を解説
広告代理店の年収を、有価証券報告書の平均年収ランキングと国税庁の民間給与実態統計(令和7年分・平均487万円)から整理しました。電通・博報堂など大手の水準、年代別・職種別の年収目安、額面から手取りを計算する考え方、中堅企業との格差までをわかりやすく解説します。
広告代理店の年収はいくら?まずは業界全体の水準と比べる
「広告代理店 年収」と検索すると、電通や博報堂といった大手の高い手取り目安">平均年収が上位に表示されます。ただし、それは業界全体の平均ではありません。国税庁の民間給与実態統計調査(nta.go.jp)(令和7年分)によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は487万円(男性597万円・女性342万円)、正社員は559万円、正社員以外は210万円です。
業種別に見ると、平均給与が最も高いのは電気・ガス・熱供給・水道業の854万円で、情報通信業は682万円で上位に入ります(memorva.jp)。広告代理店はこの情報通信業などに区分されることが多く、同じ「広告代理店」でも企業規模・職種・雇用形態によって年収は大きく開きます。本記事で紹介する金額はすべて額面ベースの平均値・目安であり、個人差・地域差・控除差があることを前提にご覧ください。
上場広告代理店の平均年収ランキング(有価証券報告書ベース)
各社が公表する有価証券報告書の「平均年間給与」をまとめると、次のとおりです(集計:plus.onecareer.jp、調査時期2026年4月)。
| 順位 | 社名 | 平均年収 | 対象決算期 |
|---|---|---|---|
| 1 | 電通グループ | 1,596万円 | 2025年12月期 |
| 2 | CARTA HOLDINGS | 1,300万円 | 2024年12月期 |
| 3 | 博報堂DYホールディングス | 1,091万円 | 2025年3月期 |
| 4 | サイバーエージェント | 914万円 | 2025年9月期 |
| 5 | ベクトル | 681万円 | 2025年2月期 |
電通グループについては、参照する決算期や集計時点により1,500万円台とする資料もあり、いずれにしても業界内で突出した水準である点は共通しています。一方で5位のベクトルは681万円で、上位と下位では2倍以上の差があります。「広告代理店だから年収が高い」ではなく「一部の大手広告代理店なら年収が高い可能性がある」と捉えるのが正確です。
平均年収はホールディングス全体の数字。実態は配属先で変わる
有価証券報告書の平均年間給与は、持株会社(ホールディングス)本体の数値であり、連結子会社を含まない場合があります。そのため、実際に入社する事業子会社や配属部署の水準とは異なることがあります。
実際の社員クチコミでは、次のような声も見られます。
- 「内定時点で提示された給与が前職より高く、その後も年々上がっている。賞与の評価説明も透明性がある」(博報堂/メディアプランニング職/中途)
- 「基本的には年功序列で、入社後に年収が上がりづらい。採用時に年収交渉ができるならした方がいい」(ADKホールディングス/アカウント職/中途)
また、博報堂・電通では新卒でも年収800万円台に達する例が確認されていますが、これは優秀かつ業績の良い部署に配属された場合の水準です。転職時の年収は、経験・スキルと入社ポジションによって大きく変わります。
国税庁統計で見る年代別・雇用形態別の給与目安
全国平均の給与水準を年代別に見ると、次のとおりです(令和7年分・1年を通じて勤務した給与所得者)。
| 年齢 | 男性 | 女性 | 男女計 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 294万円 | 265万円 | 280万円 |
| 25〜29歳 | 460万円 | 383万円 | 425万円 |
| 30〜34歳 | 529万円 | 376万円 | 462万円 |
| 35〜39歳 | 598万円 | 362万円 | 503万円 |
| 40〜44歳 | 648万円 | 370万円 | 531万円 |
| 45〜49歳 | 683万円 | 377万円 | 550万円 |
| 50〜54歳 | 715万円 | 376万円 | 568万円 |
| 55〜59歳 | 734万円 | 357万円 | 573万円 |
| 全体平均 | 597万円 | 342万円 | 487万円 |
大手広告代理店の平均年収1,000万円前後という数字は、全国平均の50〜60代の水準をさらに大きく上回るものです。ただしホールディングスの平均値は役職・年次・職種をならした結果であり、入社数年はこの水準に届かないケースが一般的です。自分の年代や職種の相場は、年収指数でも確認できます。
総合・専門・ハウスエージェンシーで年収はどう違う?
- 総合広告代理店:電通・博報堂・ADKホールディングスなど。テレビ・新聞からデジタルまで幅広く扱い、業界内で最も高い年収水準です。電通グループ(1,596万円)・博報堂DYホールディングス(1,091万円)は平均年収1,000万円を超えています。
- 専門広告代理店:ネット広告を中心とする企業。サイバーエージェントの平均年収は914万円と高水準で、デジタルマーケティングやデータ分析スキルを持つ人材には高い給与が提示されるケースがあります。
- ハウスエージェンシー:東急エージェンシー・ジェイアール東日本企画など、特定グループの広告を専属で扱う企業。年収水準は総合・専門の大手ほどではないものの、グループの安定性やワークライフバランスを重視する選択肢として評価されています。
なお、業界全体では中小規模の代理店が多く、大手との間には大きな格差があります。応募先がどの区分にあたるかを確認することが、年収を考える第一歩です。
手取りは額面の7〜8割が目安
年収(額面)からは所得税・住民税・社会保険料が差し引かれます。手取り額は一般的に額面の75〜80%程度が目安とされ、年収500万円なら手取りはおおむね380万〜400万円前後、年収1,000万円ならおおむね730万〜780万円前後が目安です。
ただし、健康保険料率は都道府県で異なり、扶養家族の有無や年齢、各種控除の状況でも金額は変わります。あくまで概算として捉え、詳しくは手取り早見で確認してください。
広告代理店で年収を上げるには
- 大手・成長領域を選ぶ:デジタル広告やデータ分析など需要の高い領域は、給与水準が上がりやすい傾向があります。
- 制度だけでなく運用実態を確認する:「成果主義」と掲げていても、実際には担当クライアント規模や部門業績、上長との関係が評価に影響するケースは少なくありません。クチコミなどで現場の運用を確認しましょう。
- 採用時に条件を交渉する:中途入社では、経験・スキルと入社ポジションによって条件が大きく変わります。
年収はあくまで判断材料のひとつです。働き方や成長機会も含めて比較したい場合は、記事一覧もあわせてご覧ください。
まとめ
広告代理店の年収は、電通・博報堂などの大手総合代理店では平均1,000万円を超える一方、業界全体では中小規模の企業が多く、格差が大きいのが実態です。有価証券報告書の数値はホールディングス全体の平均であることが多く、実際の年収は配属先・職種・年次で変わります。全国平均の給与は487万円(令和7年分)であることも踏まえ、応募先の事業会社ごとの水準を確認したうえで判断しましょう。
よくある質問
広告代理店の平均年収はいくらですか?
業界全体の公式な平均年収は公表されていません。上場企業の有価証券報告書ベースでは、電通グループが1,596万円(2025年12月期)、博報堂DYホールディングスが1,091万円(2025年3月期)と1,000万円を超える一方、5位のベクトルは681万円(2025年2月期)です。中堅・中小の代理店ではさらに低い水準が一般的で、企業規模による差が非常に大きいといえます。
広告代理店の中でもっとも年収が高い企業はどこですか?
有価証券報告書の平均年間給与ベースでは、電通グループが1,596万円(2025年12月期)で最も高い水準です(集計時点により1,500万円台とする資料もあります)。次いでCARTA HOLDINGS(1,300万円・2024年12月期)、博報堂DYホールディングス(1,091万円・2025年3月期)が続きます。ただしこれらはホールディングス全体の平均値であり、実際に入社する事業子会社では水準が異なる場合があります。
広告代理店で新卒でも年収800万円は可能ですか?
博報堂・電通などの大手総合代理店では、新卒でも年収800万円台に達する例が確認されています。ただしこれは優秀かつ業績の良い部署に配属された場合の水準であり、全員が該当するわけではありません。入社数年は平均を下回るケースも多く、あくまで例外的な目安として捉えてください。
広告代理店の手取りはどれくらいですか?
額面年収から所得税・住民税・社会保険料が差し引かれ、手取りは一般的に額面の75〜80%程度が目安です。年収500万円なら手取りはおおむね380万〜400万円前後、年収1,000万円ならおおむね730万〜780万円前後とされます。健康保険料率は都道府県で異なり、扶養家族や控除の状況でも変わるため、あくまで概算です。
未経験から広告代理店に転職して年収アップは狙えますか?
大手広告代理店への転職では年収が上がったという声も複数確認されていますが、企業規模・職種・年次によって差があり、中堅以下では大幅アップを期待しにくいケースもあります。デジタルマーケティングやデータ分析など専門性が高い領域では条件が良くなりやすい傾向があるため、応募先ごとに水準を確認することをおすすめします。
参考情報
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本記事の金額は公開統計や一般的な試算に基づく目安です。実際の手取りは社会保険・税法・扶養・居住地により異なります。重要な意思決定の前に、最新の公式情報や専門家の助言を確認してください。