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産休中の給料はどうなる?出産手当金の計算方法と手取りの目安

産休中に給料はもらえるのか、代わりに支給される出産手当金の計算方法を試算例つきで解説します。月給30万円・98日分の目安、社会保険料の免除、非課税の扱い、実質手取りが約8割になる理由、国税庁の平均給与487万円の統計までまとめました。

キーワード: 産休 給料

産休中に「給料」はもらえる?まずは仕組みを整理

産前産後休業(産休)の期間中、会社から通常どおりの給料が支払われるかどうかは、勤務先の就業規則や労使の取り決めによって異なります。法律上、産休中の給与支払いを会社に義務づける規定はありません。一般的には「産休中は無給」としている会社が多く、その代わりに健康保険から「出産手当金」が支給されます。

つまり、産休中の収入は「会社の給料」ではなく「出産手当金」が中心になる、というのが基本的な考え方です。出産手当金は、在職中で健康保険の被保険者であることが前提で、産休中に給与の支払いがない(または出産手当金より少ない)場合に対象となります。支給の可否や金額の最終判断は、加入している健康保険(協会けんぽや健康保険組合)が行います。

産休 給料の代わりになる出産手当金の計算方法

出産手当金の1日あたりの額は、一般に次の式で計算されます。

  • 支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額の平均 ÷ 30日(10円未満四捨五入)
  • 上記 × 2/3(1円未満四捨五入)

標準報酬月額は、残業代や通勤手当を含むおおよその月給(額面)をもとに決まる目安の金額です。加入期間が12ヶ月に満たない場合は、自分の平均と「全被保険者の平均標準報酬月額(協会けんぽ:32万円)」の低い方を使って計算されます。

支給対象となる日数は、出産日(予定日より遅れたときは予定日)以前42日から出産翌日以後56日までの範囲で休んだ期間です。単胎なら産前42日+産後56日=98日分、多胎(双子など)なら産前98日+産後56日=154日分が基本になります。傷病手当金のような待期(3日)はありません。

月給30万円ならいくら?出産手当金の目安

月給(額面)30万円・単胎・産休98日の場合を、出産手当金 計算ツールの試算例で見てみましょう。

項目目安
平均標準報酬月額30万円
日額(÷30日×2/3)6,667円
30日分200,010円
産休98日分の総額653,366円

額面の約3分の2が98日分受け取れる、というイメージです。実際の金額は標準報酬月額や産休の取り方によって変わるため、あくまで概算として捉えてください。

産休中は社会保険料が免除される|年収487万円から税金・社会保険料を引いた手取りの目安を解説">手取りはどう変わる?

出産手当金は非課税です(健康保険法62条)。さらに産休中は、申出により健康保険料・厚生年金保険料の本人負担が免除されます。免除期間も将来の年金額は保険料を納めた期間として扱われます。

一方で、前年の所得に対して課税される住民税は産休中も納付が続きます。そのため「働いていた月の手取り」と比べた実質の手取りは、月給30万円・東京都・扶養なし・賞与なしの試算で約8割(約79%)が目安です。社会保険料の免除がない傷病手当金(約6割)より、手取りの感覚は高めになります。

なお、産休中に会社から給与が支払われる場合は、その額と出産手当金の調整が行われます。給与が出ている人は勤務先の担当者に確認しましょう。

産休と育休ではもらえるお金が違う

産休(産前産後休業)のあとに続く育休(育児休業)では、出産手当金ではなく「育児休業給付金」が雇用保険から支給されます。原則として休業開始前の賃金の67%(休業開始から180日経過後は50%)が目安で、こちらも非課税です。産休は健康保険、育休は雇用保険と、管轄が異なる点を押さえておきましょう。

産休前後の年収・手取りを統計で確認

国税庁の令和7年分 民間給与実態統計調査によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は487万円(前年478万円から9万1,000円増、1.9%増)でした。男性は597万円、女性は342万円、正社員(正職員)は559万円、正社員(正職員)以外は210万円です。内訳は給料・手当が412万円、賞与が75万円となっています。

産休・育休を挟むと、その年の年収はどうしても下がります。税金や社会保険料の負担、世帯の手取りをどう考えるかは、年収指数や手取り早見も参考にしながら、復帰後の収支とあわせて確認しておくと安心です。関連記事は記事一覧から探せます。

まとめ

  • 産休中の給料は、会社に支払い義務があるわけではなく、無給の場合は出産手当金が収入の中心になる
  • 出産手当金は「平均標準報酬月額 ÷ 30日 × 2/3」が目安。単胎で98日分、多胎で154日分
  • 非課税+社会保険料免除で、実質手取りは働いていた月の約8割前後が目安(条件による)
  • 金額や支給可否は加入する健康保険が判断するため、正確な数字は勤務先・保険者に確認する

よくある質問

産休中に会社から給料はもらえますか?

産休中の給与支払いを会社に義務づける法律上の規定はなく、就業規則や労使の取り決めによって扱いが異なります。無給の場合は、在職中で健康保険の被保険者であれば出産手当金が支給されるのが一般的です。まずは勤務先の制度を確認してください。

出産手当金はいつ、どうやって申請しますか?

一般的には、産休に入ったあとに勤務先を通じて加入先の健康保険へ申請し、支給は出産後にまとめて行われるケースが多いとされています。必要書類や時期は協会けんぽ・健康保険組合ごとに異なるため、勤務先の担当者や保険者に確認しましょう。

産休中に給料が支払われた場合、出産手当金はどうなりますか?

給与と出産手当金は調整されます。一般的には、給与が出産手当金より少ない場合は差額分が支給され、給与が出産手当金以上ある場合は支給されません。実際の取扱いは加入先の健康保険の判断によります。

パートや入社1年未満でも出産手当金はもらえますか?

健康保険の被保険者であれば、入社1年未満でも対象になり得ます。加入期間が12ヶ月に満たない場合は、自分の平均標準報酬月額と「全被保険者の平均標準報酬月額(協会けんぽ:32万円)」の低い方で計算されます。一方、退職後の任意継続被保険者や国民健康保険には、原則として出産手当金の制度はありません。

出産手当金に税金はかかりますか?

出産手当金は非課税です(健康保険法62条)。所得税・住民税の課税対象にはなりませんが、前年所得に応じた住民税の納付は産休中も続きます。手取りの感覚は、働いていた月と比べて約8割前後になることが多いという目安で考えておくとよいでしょう。

参考情報

関連ガイド

本記事の金額は公開統計や一般的な試算に基づく目安です。実際の手取りは社会保険・税法・扶養・居住地により異なります。重要な意思決定の前に、最新の公式情報や専門家の助言を確認してください。