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休職中 給料はもらえる?傷病手当金・社会保険料・手取りの目安を解説

休職中の給料は原則無給(ノーワーク・ノーペイ)ですが、就業規則で決まります。本記事では傷病手当金の計算方法、休職中も続く社会保険料・住民税、月給30万円のモデルケースでの手取り目安、賞与への影響まで、公開情報をもとにわかりやすく整理します。

キーワード: 休職中 給料

休職中に給料は出る? まず結論から

私傷病(仕事以外の病気やケガ、メンタル不調など)で休職した場合、休職中の給料は原則として支給されません。賃金は労働の対価として支払われるもので、労働を提供していない期間には支払い義務が生じないという「ノーワーク・ノーペイの原則」によるものです。

ただし、これは法律で無給と決められているわけではありません。休職期間の長さや休職中の給与の有無は、会社の就業規則で決まります。休職開始から一定期間は給与の一部を支給する会社もあれば、最初から無給という会社もあります。どちらなのかは就業規則の休職の章を見ないと分かりません。

なお、国税庁の令和7年分 民間給与実態統計調査によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は487万円(男性597万円、女性342万円、正社員559万円、正社員以外210万円)です。休職で収入が止まると、この水準を前提にした家計は一気に厳しくなります。まずは自分の年収487万円から税金・社会保険料を引いた手取りの目安を解説">手取り水準を手取り早見で確認し、年収指数で同年代の目安と比べておくと、休職中の生活設計が立てやすくなります。

休職中 給料の代わりになる「傷病手当金」の計算方法

私傷病で休職する場合、健康保険に加入していれば「傷病手当金」を申請できます。金額は次の式が目安です。

  • 1日あたり=支給開始日以前12か月間の標準報酬月額の平均 ÷ 30日 × 3分の2
  • 支給開始は、連続する3日間の待期期間を満了した4日目以降
  • 支給期間は通算で最長1年6か月が目安

標準報酬月額が30万円なら1日あたり約6,667円、30日分で約20万円(月給の約3分の2)となります。ただし、仕事に就けない状態であることの医師の証明が必要です。仕事や通勤が原因のケガ・病気は労災の扱いになり、労災保険の休業(補償)給付は給付基礎日額の60%に休業特別支給金20%が加わる仕組みです。

休職中も止まらない出費|社会保険料・住民税・所得税

休職中は無給でも、会社に在籍している限り社会保険料の本人負担は続きます。保険料の免除があるのは育児休業等と産前産後休業だけで、傷病による休職には免除がありません(健康保険法第159条・第159条の3)。健康保険・介護保険(40〜64歳)・厚生年金の本人負担が、休職前と同水準で発生します。

  • 社会保険料:支払い継続。無給の場合は会社が立て替えて後日精算する方法が一般的
  • 住民税:前年の所得に対して課税されるため、休職中も納付が続く。給与天引きができなくなれば普通徴収に切り替わるのが一般的
  • 所得税:給与が0円なら原則として発生しない
  • 雇用保険料:無給の期間は発生しない
  • 賞与:法律上の支払い義務はなく、就業規則・賞与規程による

なお、傷病手当金は非課税です(健康保険法第62条)。ただし住民税は前年所得ベースのため、休職して収入が下がった年でも負担が残る点に注意してください。

月給30万円・東京都のモデルケース|休職中の手取り目安

標準報酬月額30万円・40代・東京都・完全休職(給与の支払いなし)という条件で試算された例では、社会保険料の本人負担は月45,000円(月給のちょうど15.00%)でした。差し引いた手残りは155,010円で、月給の51.7%にあたります。

項目金額(月)月給に対する割合
休職前の月給(標準報酬月額)300,000円100%
傷病手当金(1日6,667円×30日)200,010円66.7%
健康保険+介護保険(折半)−17,205円5.735%
子ども・子育て支援金(折半)−345円0.115%
厚生年金保険(折半)−27,450円9.150%
社会保険料 本人負担 合計−45,000円15.00%
社会保険料を引いた手残り155,010円51.7%

「給与の3分の2」という説明と、実際に使える手残りには15ポイント前後の差が出ます。健康保険料率は都道府県ごとに異なり、令和8年度は佐賀県の10.55%が最も高く、新潟県の9.21%が最も低い組み合わせです。

都道府県健康保険料率本人負担額(月)手残り
佐賀県(最も高い)10.55%46,050円153,960円
東京都9.85%45,000円155,010円
新潟県(最も低い)9.21%44,040円155,970円

差は月2,010円ほどで、1年6か月休職した場合は約3万6千円になります。金額は大きくありませんが、手残りは住んでいる地域でも変わるという点は押さえておきましょう。これらはすべて目安であり、実際の額は加入する健康保険組合や勤務先の規定、賞与の有無、扶養の状況によって変わります。

欠勤と休職は別モノ|賞与(ボーナス)への影響

体調不良でいきなり休職になるケースは多くありません。まず欠勤が続き、一定期間を超えた段階で休職に切り替わるのが一般的です。この2つは給与の扱いが異なります。

  • 欠勤期間:在籍して勤務することが前提の状態。月給から休んだ日数分を引く欠勤控除が行われる
  • 休職期間:労働義務が免除されるため、無給なら支給額はゼロ

欠勤控除の計算方法は法律で定まっておらず、就業規則によります。月ごとに所定労働日数が違うため、同じ日数休んでも控除額が変わることがあります。また、休職に入ると有給休暇を充てられないのが一般的なので、欠勤が続いている段階で有給を充てておくと、その日は通常の賃金が支払われます。

賞与は、算定期間のうちどれだけ在籍・勤務したかで減額されるのが一般的です。算定期間のすべてを休職していた場合は支給なしとなることもあります。支給日在籍要件は、休職中でも在籍していれば満たすことが多いですが、必ず規程を確認してください。

休職前に確認すべき3つのポイント

無給の休職中でも、社会保険料や住民税の控除があるため給与明細は発行されます。支給額がゼロで控除だけが引かれると、差引支給額がマイナスになることもあります。このマイナス分は、毎月振り込む・傷病手当金から相殺する・復職後にまとめて精算するなど、会社によって方法が異なります。

確認しておきたいのは次の3点です。

  1. 就業規則の休職中の給与規定(支給の有無と期間)
  2. 欠勤控除の計算式(1日あたりいくら引かれるか)
  3. 賞与の算定ルール(算定期間・出勤日数の扱い・支給日在籍要件)

この3つを押さえれば、休職中に入ってくるお金と出ていくお金の見通しはかなり立ちます。制度の詳細や個別の判断は、勤務先の担当部署や社会保険労務士、加入先の健康保険組合などに確認してください。他の給与・手取りに関する記事は記事一覧から探せます。

※本記事の金額はすべて目安・概算です。個人差・地域差・加入する保険の違いによって実際の金額は変わります。

よくある質問

休職中に給料は一切もらえないのですか?

私傷病による休職では、ノーワーク・ノーペイの原則により給料は原則として支給されません。ただし法律で無給と決まっているわけではなく、就業規則で休職中の給与を定めている会社もあります。また、条件を満たせば健康保険の傷病手当金を申請でき、標準報酬月額の平均を30日で割った額の3分の2が目安です。まず就業規則と勤務先の担当部署で確認してください。

傷病手当金はいつから、いつまでもらえますか?

連続する3日間の待期期間を満了した4日目以降から支給され、支給期間は通算で最長1年6か月が目安です。業務外の傷病で療養中であり、仕事に就けない状態であることなどが条件で、医師の証明が必要になります。仕事や通勤が原因の場合は労災保険の給付が対象になります。

休職中も社会保険料は払い続けるのですか?

会社に在籍している限り、健康保険・介護保険(40〜64歳)・厚生年金の本人負担は続きます。保険料の免除があるのは育児休業等と産前産後休業で、傷病による休職には免除がありません。無給の場合は会社が立て替えて後日精算する方法が一般的なので、毎月の負担額と支払い方法を休職前に確認しておきましょう。

休職中の住民税はどうなりますか?

住民税は前年の所得に対して課税されるため、休職して収入が下がっても納付は続きます。給与天引き(特別徴収)ができなくなると、残額を自分で納める普通徴収に切り替わるのが一般的です。傷病手当金そのものは非課税ですが、住民税の負担は別に残る点に注意してください。

休職中に賞与(ボーナス)はもらえますか?

賞与は法律上の支払い義務がなく、支給の有無も金額も就業規則や賞与規程で決まります。多くの会社では算定期間の勤務割合に応じて減額され、全期間を休職していた場合は支給なしとなることもあります。支給日在籍要件は休職中でも満たすことが多いですが、必ず規程を確認してください。

参考情報

関連ガイド

本記事の金額は公開統計や一般的な試算に基づく目安です。実際の手取りは社会保険・税法・扶養・居住地により異なります。重要な意思決定の前に、最新の公式情報や専門家の助言を確認してください。