JRAの年収はいくら?騎手・馬主の収入の仕組みと手取りを解説
JRAに関わる年収を解説。騎手の年収は非公表のため推計となりますが、進上金5%・騎乗手当の仕組み、馬主の1頭平均約872万円と預託料の負担、手取りの目安、国税庁統計の平均給与487万円との比較まで整理します。
JRAの「年収」は誰の年収?まず立場を整理
JRA(日本中央競馬会)に関わる「年収」と一口に言っても、騎手・馬主・調教師・厩務員など立場によって仕組みがまったく違います。しかも、騎手の年収はJRAから公式に公表されていません。ネット上に出回るランキングは推計値であり、「目安」として見る必要があります。
この記事では、公開されている情報をもとに、騎手や馬主の収入の仕組みと、手取りを考えるうえでの注意点を整理します。比較の基準として、国税庁の民間給与実態統計調査(nta.go.jp)では、令和7年に1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は487万円(男性597万円、女性342万円)とされています。
騎手の年収|非公表のため推計で見る
JRA騎手の収入は、大きく2つに分けて考えられます。
- 賞金配分(進上金):レースで獲得した本賞金・付加賞の原則5%(障害競走は7%)が支払われるとされる
- 騎乗手当・調教手当:出走するだけでも支給される固定収入
2025年のJRAの場合、平地の一般競走は1騎乗あたり27,500円、重賞は44,500円、GⅠは64,500円で、これに騎手奨励手当16,000円が加わるとされ、一般競走なら43,500円が基準になります(penguinkeiba.hatenablog.com などの推計で用いられている条件です)。
推計式の一例は「推定年収=騎乗馬の獲得賞金×5%+騎乗回数×43,500円」です。たとえば1着賞金5億円のレースを勝てば、進上金は2,500万円という計算になります(1レース分・税引前)。ただし重賞やGⅠの手当、地方・海外競馬での収入、スポンサー収入などが加わる場合もあり、実際の年収は騎乗数と成績に大きく左右されます。
馬主の年収|1頭平均約872万円でも経費が重い
馬主活動の主な収入は、レースの賞金等です。本賞のほか、出走奨励金や特別出走手当、引退時や事故の際の見舞金制度などがあります(jra.go.jp)。
JRAによると、2025年にJRAから馬主に賞金等として支払われた額は約1,040億円、同年にJRAで出走した馬は11,923頭でした。単純計算すると、1頭あたりの年間収入は約872万円になります。
ただし、これは「収入」の平均です。競走馬を購入したうえで、預託料は1頭1か月70万円程度(厩舎によって異なる)かかるとされ、単純計算では年間840万円程度。1頭平均の収入とほぼ同水準で、馬の購入代金を加えるとトータルでは赤字になり得る構造です。個人馬主の賞金等の所得区分は「事業所得」または「雑所得」で、保有頭数や出走回数などから総合的に判定されます。
額面と手取りはどれくらい違う?
騎手は個人事業主として扱われるため、所得税・住民税・国民健康保険料に加えて、馬具や遠征費、エージェントへの報酬などの経費が自己負担になります。業界では「額面年収の4〜5割程度が実質的な手取り」という見方もあります(推計・個人差あり)。年収3,000万円なら手取り1,200万〜1,400万円程度という計算です。
馬主も同様に、預託料などの経費と税金を差し引いた後の金額が実際の手取りです。賞金は「入ってくるお金」であって、そのまま手元に残るわけではありません。
税金や社会保険料は条件によって大きく変わります。近い年収のケースは手取り早見や年収指数で確認してみてください。
一般の平均給与と並べて見る
国税庁の民間給与実態統計調査による令和7年分の平均給与は次のとおりです。
| 区分 | 平均給与(目安) |
|---|---|
| 全体 | 487万円 |
| 男性 | 597万円 |
| 女性 | 342万円 |
| 正社員(正職員) | 559万円 |
| 正社員以外 | 210万円 |
騎手のトップ層はこの水準を大きく上回ると推計されますが、騎乗数が少ない若手や故障で長期休養に入った場合は収入が大きく落ち込みます。平均値だけで判断せず、収入の分布や変動幅にも目を向けましょう。
JRA関連の年収を見るときの注意点
- 騎手個人の年収は非公表。ネット上の数字は推計である
- 賞金や進上金は税引前の金額である
- 馬具・遠征費・預託料など経費が自己負担になる
- 成績・故障・契約状況で収入が大きく変動する
- 馬主は収入より支出が上回ることも珍しくない
年収や手取りの仕組みをまとめて確認したい場合は記事一覧もあわせてご覧ください。
まとめ
JRAに関わる年収は、騎手・馬主など立場によって仕組みがまったく異なり、騎手の年収は公表されていません。進上金5%や騎乗手当をもとにした推計値はあくまで「目安」で、税金や経費を差し引いた手取りは額面より大きく減ります。馬主も1頭平均約872万円の収入に対し預託料などの負担が重く、収支は成績次第です。一般的な平均給与487万円と並べて見ながら、条件の違いを踏まえて判断してください。
よくある質問
JRA騎手の年収は公表されていますか?
いいえ、騎手個人の年収はJRAから公表されていません。ネット上のランキングは、獲得賞金の原則5%や騎乗手当などの条件をもとにした推計であり、あくまで目安として見る必要があります。
騎手の手取りは額面の何割くらいですか?
一般的には額面年収の4〜5割程度が実質的な手取りという見方があります。所得税・住民税・国民健康保険料に加え、馬具代や遠征費などの経費が自己負担になるためです。金額は個人差が大きく、あくまで目安です。
馬主は儲かりますか?
2025年にJRAから馬主へ支払われた賞金等は約1,040億円、出走馬は11,923頭で、1頭平均の年間収入は約872万円という計算になります。一方で預託料は1頭1か月70万円程度かかるとされ、単純計算では収入を上回ります。馬の購入代金も別途必要で、収支は成績次第です。
騎手の収入の内訳は?
本賞金・付加賞の原則5%(障害競走は7%)の進上金と、出走ごとの騎乗手当・調教手当が中心です。2025年のJRAでは平地一般競走27,500円、重賞44,500円、GⅠ64,500円に騎手奨励手当16,000円が加わるとされ、重賞ほど手当は高くなります。
一般的な平均給与と比べて高いですか?
国税庁の統計では令和7年分の平均給与は487万円(正社員559万円、正社員以外210万円)です。騎手のトップ層は推計でこれを大きく上回りますが、騎乗数が少ない時期は収入が落ち込むため、単純に比較はできません。
参考情報
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本記事の金額は公開統計や一般的な試算に基づく目安です。実際の手取りは社会保険・税法・扶養・居住地により異なります。重要な意思決定の前に、最新の公式情報や専門家の助言を確認してください。