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年収と所得の違いとは?給与収入・給与所得・手取りの関係をわかりやすく解説

年収と所得の違いを、給与収入・給与所得・手取りの3段階に分けてわかりやすく解説します。給与所得控除の計算式や令和8年分(2026年分)の税制改正、年収別の手取り目安、源泉徴収票での確認方法、国税庁の平均給与データまでまとめました。ぜひ参考にしてください。

キーワード: 年収と所得の違い

年収と所得の違いとは?まずは結論から

「年収」と「所得」は似た言葉ですが、指す金額はまったく異なります。年収は一般的に、1年間(1月1日〜12月31日)に支払われた給与・賞与の総額、つまり税金や社会保険料が引かれる前の額面を指します。一方、所得は年収から経費相当分を差し引いた金額で、会社員の場合は年収から「給与所得控除」を差し引いた「給与所得」がこれにあたります。所得税や住民税は、この所得をもとに計算されます(freee)。

なお「年収」という言葉に法律上の定義はなく、金融機関などで年収を尋ねられた際は、税金が引かれる前の給与収入を伝えるのが一般的です。

給与収入・給与所得・手取りの関係

整理すると、次の3段階になります。

  • 給与収入(=年収):基本給・各種手当・賞与を合計した額面総支給額。非課税の通勤手当などは含まれないことが多い
  • 給与所得:給与収入から給与所得控除を差し引いた、税金計算の基礎になる金額
  • 手取り:給与収入から社会保険料・所得税・住民税などを差し引いて、実際に口座へ振り込まれる金額

手取りは額面の約75〜85%が目安とされます(マネーフォワード ビジネス)。同じ年収でも、勤務先の社会保険料の負担割合や通勤手当の有無、扶養の状況などによって手取り額は変わります。

給与所得控除の計算式(令和8年分・2026年分)

給与等の収入金額(A)給与所得控除額
220万円以下74万円
220万円超360万円以下A×30%+8万円
360万円超660万円以下A×20%+44万円
660万円超850万円以下A×10%+110万円
850万円超195万円

令和8年度(2026年度)の税制改正により、給与所得控除の最低保障額は本則69万円に令和8・9年分限定の特例加算5万円を加えた74万円へ引き上げられました。基礎控除も合計所得489万円以下の場合は104万円となり、給与収入178万円までは所得税がかからない水準です。

ただしこの改正は令和8年12月1日に施行され、毎月の給与から天引きする源泉徴収税額表への反映は令和9年1月1日以後に支払う給与からとなります。2026年中の差額は令和8年12月の年末調整で精算され、住民税は令和9年度分以後と適用時期が異なる点に注意してください。

年収別に見る給与所得と手取りの目安

  • 年収300万円:給与所得控除は300万円×30%+8万円=98万円、給与所得は約202万円。手取りは約240万〜250万円程度が目安
  • 年収400万円:手取りはおよそ310万〜320万円程度が一般的(freee)

いずれも概算であり、お住まいの地域(住民税の均等割など)や家族構成、加入している健康保険組合によって金額は変わります。より細かい金額を知りたい場合は手取り早見や年収指数も参考にしてください。

源泉徴収票で「年収」と「所得」を確認する方法

年末調整後に会社から交付される源泉徴収票には、両方が記載されています。

  • 「支払金額」欄=給与収入(年収)。基本給・残業代・賞与などの合計で、非課税の通勤手当は含まれません
  • 「給与所得控除後の金額」欄=給与所得。支払金額から給与所得控除を引いた金額で、所得税・住民税の計算の土台になります

給与明細で見る場合は、「支給」欄の合計がその月の額面、「控除」欄の社会保険料・税金を差し引いた「差引支給額」が手取りです。

平均給与のデータで見る年収の水準

国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者5,163万人の平均給与は487万円(前年比9万1,000円増、1.9%増)でした。男女別では男性597万円、女性342万円。雇用形態別では正社員(正職員)が559万円、正社員以外が210万円です(国税庁、LIMO)。ここでの「給与」は税金・社会保険料が引かれる前の額面で、通勤手当などの非課税分は含まれていません。

まとめ:年収と所得の違いを押さえて正しく使い分ける

年収=額面の給与収入、所得=年収から給与所得控除を引いた金額、手取り=そこからさらに社会保険料と税金を引いた金額です。ふるさと納税の控除上限額や住宅ローンの審査、各種給付の判定では「所得」が使われることが多いため、混同しないようにしましょう。関連する記事は記事一覧から確認できます。

よくある質問

年収と所得の違いをひとことで言うと?

年収は税金や社会保険料が引かれる前の額面(給与収入)、所得は年収から給与所得控除などの経費相当分を引いた金額です。会社員の場合は年収から給与所得控除を引いた「給与所得」が所得にあたり、所得税や住民税はこの所得をもとに計算されます。

源泉徴収票ではどこを見れば年収と所得がわかりますか?

「支払金額」欄が給与収入(年収)、「給与所得控除後の金額」欄が給与所得です。支払金額には基本給・残業代・賞与などが含まれますが、非課税の通勤手当は含まれません。

年収400万円の手取りはどのくらいですか?

一般的にはおよそ310万〜320万円程度が目安とされています。ただし社会保険料の負担割合や通勤手当の有無、家族構成、お住まいの地域による住民税の差などで変動するため、あくまで概算として捉えてください。

2026年分の税制改正で何が変わりますか?

給与所得控除の最低保障額が74万円に、基礎控除が合計所得489万円以下の場合で104万円に引き上げられ、給与収入178万円までは所得税がかからない水準になりました。施行は令和8年12月1日で、毎月の源泉徴収への反映は令和9年1月1日以後に支払う給与から、住民税は令和9年度分以後とされています。

ふるさと納税や住宅ローンでは年収と所得のどちらを使いますか?

ふるさと納税の控除上限額の計算や、各種給付・保育料の判定などでは「所得」が基準になることが多く、住宅ローンなどの審査では額面の年収を尋ねられるのが一般的です。用途によって使い分けられている点に注意しましょう。

参考情報

関連ガイド

本記事の金額は公開統計や一般的な試算に基づく目安です。実際の手取りは社会保険・税法・扶養・居住地により異なります。重要な意思決定の前に、最新の公式情報や専門家の助言を確認してください。