婚活と年収のリアル|公的データで見る既婚率・求められる額・手取りの考え方
婚活で年収はどのくらい重要?国税庁の民間給与実態統計調査や就業構造基本調査の二次集計、内閣府の意識調査をもとに、年収別の既婚率、相手に求められる年収と実際の分布のズレ、雇用形態の影響を整理します。額面と手取りの違い、婚活サービスの収入証明の扱いも解説します。
婚活と年収——まず結論から
婚活の場で年収はたしかに影響します。ただし公的データを並べると、単純に「高ければ高いほど有利」ではなく、効き方には段差と天井があります。本記事は、国税庁の民間給与実態統計調査、総務省「就業構造基本調査」を二次集計した分析、内閣府の意識調査、国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査など、確認できる資料の数字だけを使っています。金額はすべて額面ベースの目安で、地域・勤務先・控除の状況によって個人差があります。
国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者(5,163万人)の平均給与は487万円。男性597万円、女性342万円です。雇用形態別では正社員(正職員)が559万円、正社員以外が210万円でした(nta.go.jp)。婚活でよく話題になる「手取りはいくら?月収・税金・生活レベルを徹底解説">年収400万円」「500万円」というラインは、この平均値の前後に位置しています。
年収別の既婚率——30代男性に見える「段差」
総務省「就業構造基本調査」を二次集計した分析では、30〜34歳男性(在学者を除く)の有配偶率は全体で45.8%。年収別に見ると、200万円台22.4%、250万円台27.3%、300万円台42.6%、400万円台55.7%と、200万円台から400万円台のあいだで33ポイント以上動きます。ここが「年収が結婚に効く」と言われるときの段差の正体です(konkatsu.kohakuhisui.com)。
| 年収 | 30〜34歳男性 | 35〜39歳男性 |
|---|---|---|
| 全体 | 45.8% | 58.0% |
| 200万円台 | 22.4% | 確認できず |
| 250万円台 | 27.3% | 確認できず |
| 300万円台 | 42.6% | 50.7% |
| 400万円台 | 55.7% | 62.8% |
| 500万円台 | 確認できず | 74.9% |
| 600万円台 | 71.4% | 確認できず |
| 700万円台 | 77.2% | 確認できず |
| 800万円台 | 65.7% | 確認できず |
| 900万円以上 | 70.9% | 確認できず |
注目したいのは、30〜34歳男性の有配偶率が600万円台71.4%、700万円台77.2%まで上がったあと、800万円台では65.7%、900万円以上でも70.9%と、700万円台を下回ることです。年収が高いほど有利という単純な直線ではありません。高年収層ほど仕事の拘束時間が長い、相手に求める条件も上がるといった要因が考えられますが、統計からそこまでは読み取れないため推測の域を出ません。
また35〜39歳男性は全体で58.0%、300万円台50.7%、400万円台62.8%、500万円台74.9%と、同じ年収でも30代前半より30代後半のほうが高くなります。年収の階段は年齢という軸と重なって効いている、と見たほうが実態に近いでしょう。
「求められる年収」と「実際の年収」は約200万円ずれている
内閣府の意識調査では、未婚の20〜39歳女性が結婚相手に求める年収は400〜499万円が27.4%で最多、次いで500〜599万円が21.5%。400万円以上を合計すると70.4%になります。一方、20〜39歳の有業かつ未婚の男性で実際に年収400万円以上なのは合計21.7%で、もっとも人数が多い層は200〜299万円(29.5%)です。求める側のピークと、実際の分布のピークがおよそ200万円ずれています。
同じ調査で、未婚男性が相手に求める年収は200〜299万円が32.0%で最多、300〜399万円が27.1%。未婚女性の実際の年収も200〜299万円が36.4%で最多です。つまり男性側は、求める額と現実の分布のピークが重なっています。相手の年収を巡るズレは男女で対称ではなく、女性側に大きく出ているのが実態です。
さらに同じ報告書には、女性の年収が500万円を超えると、それより高い年収区分に属する男性の人数比が1倍を下回るという分析も載っています(20代・30代、2022年時点の有業かつ未婚者が対象)。「自分より稼ぐ相手」という条件を置いた瞬間に、母数そのものが自分の人数より少なくなる、という算数の構造です。
年収より先に効いている要素——雇用形態という現実
30〜34歳男性の有配偶率は、正社員(役員含む)53.7%に対して、非典型雇用(パート・アルバイト・契約・派遣など)は15.3%。3.5倍以上の開きがあります。非典型雇用のうちパート・アルバイトに絞ると7.2%、無業では7.6%まで下がります。年収の階段よりも、この段差のほうがずっと急です。
国立社会保障・人口問題研究所の2025年(第17回)調査では、女性が相手に「重視する+考慮する」と答えた割合は、人柄96.7%、家事・育児の能力や姿勢95.0%、仕事への理解と協力91.4%、経済力90.3%、容姿82.4%、職業79.8%、共通の趣味70.0%、学歴52.4%でした。経済力は高い水準ですが順位は4番目で、上位3つはお金以外の項目です。しかも「重視する」に限ると経済力は39.0%で、人柄87.3%や家事・育児68.4%には及びません。
婚活サービスと収入証明——年収下限は確認できないこともある
IBJの公式サイトには、加盟店の入会には独身証明書と収入証明が必要である旨が明記されています。パートナーエージェントの公式サイトでも、入会には無料カウンセリングを受け、入会後に独身証明書等の提出をお願いしていることが記載されています。プロフィールの内容が書類で裏づけられているのが相談所の仕組みです。
一方で「男性は年収400万円以上」「年齢×100万円以上」といった具体的な下限は、2026年9月5日時点で両社の公式ページからは確認できませんでした。第三者のまとめサイトには数字が並んでいますが、裏が取れないため当サイトでは断定しません。収入証明が必要であることと、年収の下限が決まっていることは別の話です。実際の入会可否は相談所や加盟店ごとの規定で変わるため、無料カウンセリングで直接確認するのが確実です。
額面と手取り——婚活の会話ではどちらを使うか
婚活で交わされる「年収」は、多くの場合、税金や社会保険料が引かれる前の額面です。手取りは、額面から社会保険料と税金を引いた金額で、一般的には額面のおよそ7〜8割が目安といわれます。年収487万円の場合も、控除の状況によって手取り額は変わります。自分の手取り感覚を確かめたいときは手取り早見を、年収帯ごとの位置づけは年収指数を参考にしてください。
相手に伝えるときは、額面なのか手取りなのかを一言添えるだけで誤解が減ります。婚活では「額面でいくら稼いでいるか」と「手取りで毎月いくら使えるか」は別の情報です。
まとめ——年収は「条件」ではなく「組み合わせ」で見る
婚活と年収の関係を公的データで追うと、次の3点に整理できます。
- 年収は効くが、効き方には段差と天井がある。30〜34歳男性では400万円台で既婚率が大きく上がる一方、700万円台をピークに800万円台では下がる。
- 年収より先に効いている要素がある。正社員53.7%と非典型雇用15.3%の差は、年収の階段より急。
- 求める年収と実際の年収には約200万円のズレがある。希望条件を置くときは、母数がどう変わるかも意識したい。
年収は結婚の可否を決める唯一の条件ではありません。ただ、相手探しの母数や出会いの場面に影響する要素であることは、数字から確認できます。自分の年収と手取りを正確に把握したうえで、年齢や雇用形態も含めた「組み合わせ」で考えるのが現実的です。関連する記事は記事一覧から確認できます。
よくある質問
婚活で年収400万円は最低ラインですか?
公的データ上は、30〜34歳男性で年収400万円台になると有配偶率が55.7%まで上がるなど、400万円前後に段差があることは確認できます。ただし「最低ライン」と断定できる公式資料はなく、年齢・雇用形態・地域によって状況は変わります。目安として捉えるのが現実的です。
年収が高いほど結婚しやすいのでしょうか?
単純な直線ではありません。30〜34歳男性の有配偶率は600万円台71.4%、700万円台77.2%まで上がりますが、800万円台では65.7%、900万円以上でも70.9%と下がります。高年収層は仕事の拘束時間や求める条件が異なる可能性がありますが、統計からそこまでは読み取れません。
婚活では額面と手取りのどちらを伝えるべきですか?
どちらでも構いませんが、額面なのか手取りなのかを明確にすることが大切です。手取りは額面から社会保険料と税金を引いた金額で、一般的には額面のおよそ7〜8割が目安といわれ、控除の状況で個人差があります。自分の手取りは手取り早見で確認できます。
婚活サービスで収入証明の提出は必要ですか?
IBJの公式サイトには、加盟店の入会に独身証明書と収入証明が必要である旨が明記されています。パートナーエージェントも入会後に独身証明書等の提出を依頼していると記載されています。一方、具体的な年収下限は2026年9月5日時点で両社の公式ページからは確認できませんでした。規定は相談所ごとに異なるため、カウンセリングで確認するのが確実です。
女性の年収が高いと婚活で不利になりますか?
同じ報告書には、女性の年収が500万円を超えると、それより高い年収区分に属する男性の人数比が1倍を下回るという分析があります(20代・30代、2022年時点の有業かつ未婚者が対象)。不利というより、「自分より稼ぐ相手」という条件を置くと母数が減るという算数の問題です。条件の優先順位次第で結果は変わります。
参考情報
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本記事の金額は公開統計や一般的な試算に基づく目安です。実際の手取りは社会保険・税法・扶養・居住地により異なります。重要な意思決定の前に、最新の公式情報や専門家の助言を確認してください。